更新日:2019年10月17日 | コラム
リロケーションサービスとは?海外赴任時の利用メリットと仲介管理会社のサポート費用


海外赴任などで一時的に自宅に住まない期間が生じる際、そのまま放置しておくのはもったいないと思いませんか?しかし、自宅を貸すとなると、またすぐに住むことができるのか、賃貸運営に手間がかからないのか、気になる点があるものです。
そこで、住まない自宅を一時的に賃貸活用する選択肢として注目を集めているのが、リロケーションサービスです。リロケーションサービスとはどのようなものか、活用例やメリット・デメリットについて解説していきます。

リロケーションサービスとは

リロケーションサービスとは、転勤などの理由で一時的に留守になる自宅を一定期間貸し出して、家賃収入を得るためのサービスをいいます。入居者の募集や賃貸契約の代行、家賃の回収、クレーム処理、退去時の敷金返還などの賃貸管理業務を、管理会社や仲介会社に依頼できます。

リロケーションサービスが注目されている背景

リロケーションサービスが注目を集め、広く活用されるようになった背景には、法改正があります。

旧借地借家法では、住宅を“借りる人”の権利を保護する色合いが強く、一度貸すと賃貸契約の更新を拒みにくくなっていため、「自宅を一定期間貸したい」というニーズに対応することは法律的に難しい面がありました。

そんな中、1992年の借地借家法の改正により、期限付き建物賃貸借が可能となりました。これにより、転勤で家主が不在になる場合や、取り壊しの予定がある場合には、借家契約の更新を行わず期間満了をもって借家契約を自動的に終了できるようになったのです。さらに、2000年には、理由を問わず契約の更新を行わずに自由に契約期間を設定できる定期借家契約が導入されたことで、一定期間自宅を貸し出しやすい環境が整備されました。

いまではリロケーションサービスを専門とする会社も登場し、市場も拡大傾向にあります。

リロケーションサービスの利用シーン

リロケーションサービスの利用に適しているのは、不在となる自宅を家主が遠方から管理する場合です。

自宅から近い場所に住むのであれば、自身で不動産会社に仲介を依頼して、借主を見つけて管理をすれば良いため、リロケーションサービスを使わなくても比較的簡単に自宅を貸し出すことが可能です。家賃回収やクレーム処理など賃貸管理業務の一部を任せたいのであれば、通常の不動産賃貸管理サービスを利用する方法もあります。

しかし、遠方に住む場合は入居者募集や自宅の管理を自身で行うことは難しくなるため、リロケーションサービスの利便性が高まります。

リロケーションサービスを利用する代表的な場面にはどのようなものがあるのか、具体的に見ていきましょう。

海外赴任・転勤

リロケーションサービスを利用する代表的なケースとしてまず挙げられるのは、海外赴任をはじめとする遠方への転勤時です。

転勤となる期間は流動的なことも多く、賃貸契約の期間をどのように設定すべきか、頭を悩ませることは少なくありません。こうした場合、リロケーションのノウハウがある専門会社に依頼する方が、流動的な賃貸契約の期間への対応がスムーズになります。

また、賃料の滞納時の対応、入居期間中の修理手配や費用の支払い、入居者からのクレーム対応など、不動産賃貸管理の一切を任せることができるため、遠方への転勤時の利用に適しているのです。

実家の留守宅管理

親が高齢となり介護が必要な状況になると、介護施設に入居したり、子の家に同居したりと、自宅を離れることを余儀なくされます。そのような場合にも、リロケーションサービスは広く利用されています。

思い入れのある実家をすぐに売却することに、ためらいを感じることは多いものです。そこで自宅を売却せずにリロケーションサービスを利用することで、将来的に実家に戻るという選択肢を残すことができます。また、長期間にわたり空き家にしていると、湿気で壁紙が剥がれたり、水道管の水がよどんでしまったり、給湯器に不具合が生じたりなど老朽化が進みやすくなるため、実家のメンテナンスも兼ねられます。

あるいは、親の介護のために子が実家に一時的に移り住む場合に、子の自宅の留守宅管理にリロケーションサービスを利用するケースも見られます。

相続した物件の活用

相続した家の賃貸管理にも、リロケーションサービスが利用されています。将来的に家や土地の活用を考えている場合に、それまでのつなぎとして利用されることが多いです。

たとえば、いずれ仕事を引退したら実家に住みたいというケースです。そのほかにも、将来的に建て替えを予定している場合、更地にすると固定資産税が上がってしまうため、賃貸運用をしながら家を残しておきたいというケースも考えられます。

リロケーションサービスのメリット


リロケーションサービスを利用して、一定期間、自宅を貸すことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。リロケーションサービスを利用する代表的な3つのメリットを紹介します。

貸出契約期間を柔軟に設定できる

リロケーションサービスでは、転勤などの事情に応じて賃貸契約の期間を柔軟に設定することができます。

普通借家契約の場合、契約期間は2年とされるケースが一般的です。また、家主が契約期間の終了時に更新を拒むことや、解約を申し入れることは正当な理由がない限り、原則としてできません。

一方、定期借家契約であれば、家主が賃貸契約の期間を自由に設定することが可能で、家主と借主の合意のもと、再契約をすることもできます。短期間の契約を繰り返し契約終了のタイミングを定期的に確保することで、「転勤から戻ったときに自宅に住めない」といったリスクの軽減も可能です。

ただし、契約期間をあまりに短く設定すると、マンスリーマンションと競合するため、最低でも半年程度の契約期間とするのがおすすめです。

老朽化を心配せず住宅管理ができる

家を空き家の状態にしてしまうと老朽化が進んでしまいやすくなり、室内にカビが生えたり、給排水管から悪臭が漂ったりといったリスクが増します。また、チラシの散乱や、不法投棄被害を受けるなど、空き家が荒れた状態になると、近隣の住戸からクレームが来ることも考えられます。しかし、遠方に住んでいる場合、自身で足を運んで管理をするには手間がかかり、空き家管理サービスを利用するには費用がかかります。

そこでリロケーションサービスを利用して住宅を貸し出せば、人が住まないことによる老朽化を防ぎ、住宅管理を兼ねることが可能となります。

不労所得として家賃収入を得られる

住んでいない住宅であっても、所有していることで固定資産税がかかります。また、住宅ローンが残っている場合であれば、毎月の支払いが発生します。そこで、リロケーションサービスを利用して住宅を賃貸運用すれば、不労所得として家賃収入を得て、税金やローン支払いに充てることが可能となります。

ただし、リロケーションサービスを利用することによって手数料等が発生する分、自身で管理をして賃貸運用を行う場合よりも、実質的な賃料収入は少なくなります。

リロケーションサービスのデメリット

リロケーションサービスには、一方でデメリットも考えられます。借主の見つかりにくさや賃料の問題など、3つの注意点を把握しておきましょう。

相場よりも賃料は安く設定される傾向

そもそも賃貸物件を借りるときには、敷金や礼金、不動産仲介手数料のほか、引越し費用などの初期費用がかかるため、長く住みたいと考える人が多いです。しかし、リロケーションサービスの場合は一般的に定期借家契約になるため、借主は一定の期間しか住むことができません。そのため、類似する立地条件や広さ、築年数の物件よりも、賃料が安く設定される傾向があります。物件にもよりますが、家賃相場よりも2~3割程度安くなることが一般的です。

賃料を上げるためには、ダイニングセットなどの家具や洗濯機、冷蔵庫、エアコンなどの家電付きで貸すなど、付加価値をつけることを考えてみましょう。

借主が見つかりにくく管理費がかかる

リロケーションサービスを利用する場合には、賃料が安く設定される傾向にあるだけではなく、借主が見つかりにくいという問題もあります。

定期借家契約で再契約するには、家主と借主の双方の合意が必要になるため、借主は契約期間の終了時には明け渡すことを前提として借りることになります。学生や転勤で赴任期間が決まっていて、ちょうど契約期間が合致するケース、あるいは建て替えやリフォームで一時的に住む場所を探しているケースを除くと、定期借家契約の物件は敬遠されることが少なくありません。また、リロケーションサービスの場合、借主が見つからない間も管理費がかさんでしまうことがデメリットです。

借主によっては家のメンテナンスが正しくなされない

空き家の状態では住宅は老朽化が進みやすいですが、借主によっては住まいの状態がより悪化してしまうおそれがあります。たとえば、「禁煙」を条件に貸したにもかかわらず、室内で喫煙して壁紙などにヤニがついてしまい、タバコの臭いがとれないケース。「ペット不可」としているのに犬や猫を飼育して、壁や床、建具などが傷つけられてしまうケースなどが挙げられます。借主の審査は慎重に行うことが大切です。

リロケーションサービスの費用と見積もり

リロケーションサービスを利用すると、家賃収入を受け取ることができますが、サービス事業者に支払う費用が発生します。事業者にもよりますが、発生する費用の代表的な項目とおおむねの相場を紹介します。

サービス申込み時にかかる着手金

リロケーションサービスの申し込み時には、着手金として管理委託申込料が発生します。一般的には1万円程度が相場ですが、無料としている事業者もあります。

借主決定時にかかる手数料・保証金

入居者の募集や審査の後、家主の同意を得て借主が決定すると、リロケーションサービス事業者は賃貸借契約の手続きを代行して進めるため、契約事務手数料が発生します。契約事務手数料は一般的に賃料の約1ヶ月分です。さらに、賃料の約1ヶ月分を保証料として別途徴収するケースが多いです。

中には契約事務手数料のみとするリロケーションサービス事業者もありますが、保証金がない分、契約事務手数料が高めに設定されることもあり、トータルで見ればあまり変わらない場合も。借主が決定したときにかかる費用としては、賃料の2ヶ月分をみておくとよいでしょう。

毎月かかる管理手数料

リロケーションサービスの利用によって毎月かかる費用には、管理手数料があります。一般的に管理手数料は賃料の5~10%が相場ですが、10%以上とするリロケーションサービス事業者もみられます。なお、家主が国内にいる場合と海外にいる場合とでは、管理手数料が異なることが多いです。

また、家賃滞納保証や一定の範囲内の修繕費用など、サービスの内容に違いがあることが管理手数料に差が出る要因となります。管理手数料を比較する際には、サービス内容を確認しましょう。

その他諸費用

管理手数料に加えて、送金手数料や物件の撮影料、1年ごとに賃料の半月分程度の更新料が発生する場合もあります。また、借主の過失によるものではなく、経年劣化によって設備などが故障した場合には、基本的に家主の負担で修繕や交換を行うため、修繕費用も必要です。メンテナンス契約をオプションとして結ぶと、修繕費用が発生しないこともあります。

リロケーション管理会社・仲介業者のサポート内容

リロケーション管理会社・仲介業者の一般的なサポート内容は、入居者の募集や賃料設定の相談、広告宣伝、賃貸借契約の代行、家賃の回収、定期的な巡回、クレームやトラブルへの対応などがあります。

リロケーションは借主の見つけにくさがあるため、スムーズに入居者を見つけられるか、客付けの実績はサービス事業者を選ぶうえで重視するべきポイントです。また、賃貸借契約後にどういったことまで対応してもらえるのか、わざわざ物件に足を運ぶ必要性が生じないように、サービス範囲を確認しておくことも大切です。費用面だけを重視して事業者を選ばないようにしましょう。

モダンスタンダードのリロケーションサービスの評判

・オーナー様の年代、性別
・物件の場所・種類
・サービスを利用した感想
・他社より良かった点 など ×3つほど

急な転勤や海外赴任が決まった方へ

まとめ

海外赴任などで住まなくなった住宅をそのままにしておくと、固定資産税や住宅ローンの支払いが発生するうえに、老朽化が進みやすいといったいくつものデメリットが考えられます。遠方にいる自分自身が賃貸運営をするのは難しいものがありますが、リロケーションサービスを利用すると、手間なく賃料収入を得ることができます。一時的に住まない住宅を資産として活かすためにも、リロケーションサービスの利用を検討してみましょう。

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MODERN TIMES編集部

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